君のとなり―昼休みの屋上で―
そこから先はよく覚えていない。



1つだけ確かなのは私がものすごく冷静だったことだ。



いまだにぶら下がっている受話器を取ると、幸いにもまだ繋がっていて、すぐにどこの病院かを聞いた。


そしてすぐに倒れそうな母と、いまにも泣きそうななつを連れて病院へ向かった。



何かを感じとったのだろう。
病室に私達が到着すると同時に、父は眠るように息を引き取った。



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