准教授 高野先生の恋人

お湯が沸いてから、二人でカップめんを作って食べた。

寛行さんはフツーの醤油味、私はチリトマト味で、途中で仲良く交換したりした。

チリトマト味にはタバスコを入れると美味しいよって彼が言うから入れてみると、

本当にとっても美味しくなって・・・・・・ただそれだけのことなのに、

私はものすごい大発見をしたような気分で、妙なテンションではしゃいでしまった。


空腹は最高のスパイスであるって話は確かに本当だと思う。

だけど、タバスコを入れたチリトマトヌードルが美味しかったのは、たぶん、

空腹だったからとか、辛いもの好きだからとか、それだけじゃない。

きっと――

“好きな人と一緒に仲良く食べること”

これが、最高のスパイスだったに違いない。

彼と一緒にいると、楽しいことがいっぱい、美味しいこともいっぱい・・・

私は改めて二人の新しい一年が楽しみで、ますます胸をわくわくさせたのだった。

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