准教授 高野先生の恋人
このお正月休みに、お互いに彼氏彼女の存在を家族に匂わせようと話してはいたけど、
まさか、高野家でそんな大盛り上がりになっていようとは……。
電話ではその辺の首尾についてお互いに話していなかったので、もうびっくり。
「詩織ちゃんのほうは?」
「うちは…寛行さんのおうちとは逆かな」
「ひょっとして…」
「え?」
「ご両親に反対されたりした?」
寛行さんの声が、不安げで、しゅんと悲しそうだったから、私は慌てて否定した。
「あ、違う!そうじゃないの、ぜんぜん」
実際、両親に頭ごなしに反対されたというわけじゃなかった。
ただ――
「お母さんがね、もしも順番が違ってしまうようなことにでもなったら、
お父さんに許してもらうのは、なかなか難しくなっちゃうからね、って。
あっ、お母さんはぜんぜん味方だからね、安心して。
ただ、そうやって、ちょっと釘を刺されただけ」