准教授 高野先生の恋人

なーんか、すごーく悔しいんだけど、みーんな彼の言うとおり。

「どうせね、私は寛行さんの牧場で放牧されてるようなもんですからね」

「僕の牧場?放牧??」

「そうですよ。差し詰め寛行さんは、牛飼いか、牛追い犬ってところです」

あれ?牧場主が牛追い犬になっちゃった。

でも、まっ、いっか。

「牛、なんだ?」

「は?」

「いや、詩織ちゃんは牛だったのか、と」

寛行さんって、つまんないとこで引っかかるから、やれやれだ。

「もぅ・・・」

「わっ、モーッて鳴いた!」

「違います!鳴いてません!むぅ・・・」

「ムー?あっ、米国産だったんだ!?」

「ブモーッ!!」

私は、モーだのムーだの煩い彼に、闘牛よろしく頭突きをお見舞いしてやった。
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