准教授 高野先生の恋人
床に転がった彼の顔を、ちょうど真上から覗き込む。
「もしもーし」
「・・・・・・」
「猛牛に襲われたそこのかたー」
「“へんじがない。ただのしかばねのようだ”」
「“ただのしかばね”が、何言ってんですか・・・。チョコ、要らないんですか?」
「いる!」
「うわっ・・・」
猛牛に襲われて、くたりと横たわっていた自称“ただのしかばね”が、
いきなりシャキーン!と起き上がった。
「“同情するならチョコをくれ”」
「テレビの見すぎ、ゲームのやりすぎですよ。しかも、古すぎですって・・・」
私はちょっと呆れて苦笑しながら、よっこらしょっとバッグを取りに立ち上がった。