准教授 高野先生の恋人

上品で滑らかな口どけの極上のチョコレートは、心もとろける素敵なお味。

「ん・・・」

「牛さん、お味はいかがです?」

「めぇ~」

今ここに、牛さんは実は山羊さんであったことが判明した。

「僕、君のそういうところ、すごく好き」

彼の大きな手がそーっと私の髪に触れる。

堪らずに、私はぎこちなく目を伏せる。

「そういう、ところって・・・」

「ん?牛の皮をかぶった山羊なところ」

彼が、その細く長い美しい指を私の髪にさくりとゆるく絡ませる。

彼の手櫛で、すーっと髪を梳かれただけで、私の理性はあっさり解けそうになる。

「わけ、わかんないです・・・」

もう、いろんな意味で、ぜんぜんわけがわからない。

だって、髪なんて爪と一緒でハサミで切っても痛くもないのに。なのに・・・・・・

彼に触れられただけで、こんなにも切ないくらいに私は感じているのだから。



< 96 / 324 >

この作品をシェア

pagetop