ギブス
「櫻井先生…、その時間…ずっと柚葉の側にいたょ…」


紗理奈の言葉に、パッと顔を上げた柚葉…


『…っえ…』


「授業を抜け出して来た時も…、休み時間の間も…
ずっと…柚葉の手を握ってた…
見ちゃったんだょね…っ
だから…、柚葉の片想いじゃなぃよ…
先生も…、柚葉のコト…、好きだと思う…っ」


そぅ…、自信たっぷりに言った紗理奈の言葉に…柚葉は、驚きを隠せなかった…


『…先生も…、…あたしのコト…っ』


柚葉の、問いかけに…力強く頷き返した紗理奈…


『………』
【じゃぁ…、

お兄ちゃんは、…さっき、どぅして

“ずっと、側にいた”…って…

言ったの…っ


何で…

“授業を抜け出して来た”…って…っ】



「あのさ、正直…裕隆さんの柚葉に対する心配って、尋常じゃなぃよぅな気がする…」


…と、紗理奈は、先程、裕隆が歩いて行った廊下の方に、視線を向けながら言った…

その、言葉に…紗理奈に視線を戻した柚葉…


「ウチも…、兄貴いるけど…
あんな過剰に過保護じゃなぃし…
柚葉が心配なのも分かるけど…っ」


その、言葉に思い出した…

先程、裕隆に告白された…と、言うコトを…


『…紗理奈…、あのね…っ』



その時…


その、2人に近づいて来る靴音に…

2人は、その方に視線を向ける…
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