ギャップ的恋愛論





顔はひきつるし、足なんてガクガク震えてる。
やっと絞り出した声は、涙声だった。





「な、なんの話?」






「しらばっくれるなよ……
俺が誰だかわかったんだろ?」






「わかってません!
ってか、わかりたくありませんから…」






ぐっと顔を寄せてくる神木に、必死に頭を振って訴えるあたし。






いや〜〜〜!!!
それ以上近づかないで〜〜!!!






「クックックッ……
アンタやっぱり面白いな…?
気に入ったよ…」






そう言って、神木の手がゆっくり眼鏡へ伸びていくのを、涙目になりながら見つめた。






な、な、なんなのよ〜〜!?





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