ギャップ的恋愛論





でもこの人が居るって事は、もしかして、さっきのはやっぱり神木だったんじゃ…?





自分の願望で神木の幻を見たのかもしれないと思ってたあたしも、この三原くんの出現によって、いやがおうでも期待が膨らむ。






ここは思いきって聞いてみるべき?






そう決心して視線を上げると、なぜか物珍しげにこっちを見ている三原くんと目が合った。






ニコッと微笑まれて、また慌てて手元のパスタに視線を落とす。







よく考えたら、神木と知り合いって事はあたしの本性知ってる可能性大だよね?






うわっ…、なんか気まずい……






聞く勇気もない自分にいじけながら、パスタをじっと見つめているあたしに、三原くんは最高に嬉しい言葉を掛けてくれた。






「呉林さんって、怜二と仲いいんでしょ?
怜二が言ってたよ…?」






えっ!?






「ホントに?」






気づけば、また自然に視線を上げていた。






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