ギャップ的恋愛論
「乙葉?」
「ん?」
「顔キモい……」
「そうかなぁ…へへへ♪」
朋歌の呆れた視線を感じながらも、顔の緩みは止まらない。
完全に、あたしは妄想の世界へと飛んでいた。
〜〜〜〜〜〜〜
誰も居ない放課後の学校で、眼鏡を外した神木があたしを優しく呼ぶ。
『乙葉、こっちおいで』
『うんっ』
スカートを翻しながら神木に抱き着くあたし。
ああ、なんて素敵……
「決めた!あたし学校で神木に話しかけるっ!」
そう宣言した途端、隣の朋歌はやれやれってため息をつき、向かいの優歌さんは手を叩いて喜んだ。
待ってて、神木!
来週からガンガン喋りかけるから!
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