ギャップ的恋愛論





「ばっ…!
お前らは知らないだろうが、アイツはなっ……」







そこまで言って、突然苦虫を潰したような表情を浮かべた担任が、固く口を結んだ。






アイツは……?
何言おうとしたんだろ……






言葉の続きが気になって、担任の顔をまじまじと見つめる。







それはあたしだけじゃなく、その場に居た全員がそうしてたんだけど……







ピッピーーッ!






誰かが口を開く前に、無情にもひと際大きなホイッスルの音が鳴り響いた。







その音に反応して、我に返ったように担任からコートに視線を移すあたし達。










いよいよ、最終決戦が始まる。







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