ギャップ的恋愛論
・弾ける女
ダンダンダン…-−−
バシュッ−−
第3クォーター開始早々、いきなり向井君がゴールを決めた。
「「キャー!!」」
途端に、黄色い声援が飛ぶ。
これで18ゴール目。
「さすが1年でレギュラーだけあるね……。
向こうのチーム、彼だけの力でここまで来たようなもんだね」
朋歌が感心したようにため息をついた。
確かに、汗を拭う姿さえ本物って感じで格好いい。
「今、何ゴール目だっけ?」
視線はボールを追い掛けたまま、朋歌があたしの耳元で囁いた。
「18……」
「えっ!?もうそんなに?
乙葉、覚悟はついた?」
「…………」
あたしは、何も言えなかった。
`