〈実話〉亡き父へ~ごめん。そして、有難う~
仕事を辞めたばかりの私は、父のそんな姿を毎日見続けた。
理不尽な事で、鬼の形相をして、デカイ声を張り上げて、ばあちゃんに怒鳴る。

うるさい!

嫌なら、あんたが

出て行けば、いいじゃん!


その場から、逃げる様に2階に有る自分の部屋に入り、ドアを閉めて、テレビを点けた。

あん時、逃げずに、父と、ばあちゃんの
間に入ってやれば良かったな…。

辛そうな顔のばあちゃんは、一人で耐えていた。

父も、怒鳴りたくて怒鳴っていた訳でなくて、病気がそうさせていると、あの時は気付いてあげられ無かった…。


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