ぼくの 妹 姫
早足で廊下を歩き
トイレの個室に逃げ込む
バタンッとドアを閉めて
鍵をかけると
「はぁ~~~~」
大きくため息をついた
昔から
私の容姿は やっかいで
他人から見たら
たいそう外交的に見えるそうだ
[友達多そう]
[勉強出来そう]
[スポーツ万能でしょ]
[絶対、彼氏いるよね]
そんな言葉 聞くたびに
クラクラする
私は人間が大嫌いだし
スポーツも苦手だし
恋もした事ないし………
私なんか
誰からも愛されない
誰からも必要とされない
外見のイメージから
かけ離れた私の内面を知ると
絶対、他人は
眉を ひそめて
私から離れて行く