空の果て星の息吹

シャングリラ

宇宙装機の特別実技講義が休講になり、久しぶりに早く帰れた。


これは、先のシャトル墜落事故の問題があり、緊急的に会議が開かれているからだ。


久しぶりに早く帰れる事になり、涼子から食事に誘われた。


学園近くの雰囲気の良いイタリアンレストランで待ち合わせをした。


涼子は、特別ゲストを用意してると言っていたけど・・・・誰だろう?


今日はスクーターで来ていた、高等部から使ってきたこのスクーターも最近、掛かりが悪い。


そろそろ、引退を考える時期なのだろうか?
感慨深いものがあり。


目的のレストランは直ぐに見付かった。
ウッドハウスを模した外見で、店自体は、照明が全体的に暗く、レトロな雰囲気を醸し出していた。


予約者の涼子の名前を言うと、ウェイトレスさんに、奧側の角を紹介された。


待ち時間を5分くらい過ぎてから、涼子と、もう1人懐かしい顔が見えた。


多田野俊英だった。


高等部で同じクラスで、材質工学部のエデン研修メンバーだ。


俊英は、黒髪の短髪で、今時、珍しいくらい真面目を絵に描いた様な、やつで、勉強も出来るのに、それを鼻にかけない、いい奴だ。

シンとは合わないみたいだけど・・・


懐かしくて、お互いに笑い合った。


お互い学部が違うと中々、会わなくなるものだった。

涼子の情報学部とは特別講習が同じなので、会っていたのだ。


久しぶりに会いたいと、俊英が涼子に頼んだようだった。


久しぶりに3人で話した。

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