空の果て星の息吹
幹也はドアを叩くがもちろん壊れるはずもなく、北見はうなだれた。


『もう終わりだ・・エデンにより、人工衛星は破壊され、もしくは、テロリストに占拠されたエデンを破壊するために核ミサイルが来るか、どちらかだな・・・』


『棚橋さん、部屋を脱出しないで先へは進めない、北見、弱音を吐くな、君らしくない、もし地上からミサイルが来たら、高出力レーザーで破壊したら良い、取り合えずこれから、先の未来を考えよう、奇跡は起こるんじゃない、起こさなきゃだめだ』


北見は笑いながら。


『遠野といると退屈しないな、この状況なのにまだ上を見あげる・・・だから、僕は君が苦手なんだが・・今はその、妙に前向きな考えに賛同するよ』


『棚橋さん、打開策はありますか?まずは部屋から脱出を・・・』


幹也は考えながら、研究室の妙な長い棒を使い、監視カメラをまずは壊した。


『さて、覗きは良くないからね・・・どうしょうか?現状を整理しょう』  


『中央官制室でドアはロックされている・・・これを開けるには、どうするか?だな』


北見も口を開いた。


『端末が生きているが、それを使っても解除は難しいだろうな、むしろ、官制室もパニックを起こすくらいの・・』


『北見!そうだよ、パニック状態にしてやればいいんだよ、この施設は火災の時には火を消すために、二酸化炭素を部屋に充満させて消すが・・人命を考えて酸欠にさせない様に、セキュリティ無視で、人間を先に部屋から出すよな?』


幹也もびっくりした様だった。


『つまり、火災をこの部屋で出して、ドアロックを解除させる・・火がつくものは材質研究で沢山転がっているから・・・』


幹也はミニライターを使い火災報知器に近付けた。


< 196 / 216 >

この作品をシェア

pagetop