空の果て星の息吹
僕は涼子に近付き、震える身体を優しく抱いてあげた

『もう大丈夫だから・・だから・・・心配しないで』

涼子を落ち着かせる、テロリストが二名銃を構えていた。


手をあげながら、オロチと対峙する、オロチは鋭い目でこちらを睨んだ。
もう、俊英とは別人の表情だった。


『聞いての通りだ、もうサジは投げられた、レーザー砲は貴様に破壊されたが、修復は可能のはずだ・・砲の予備はあるはずだからな、まずは貴様等を始末してから、ゆっくり作業にかかる』


『エデンを破壊したら、此処に居るスタッフは見殺しか??俊英?』


オロチは薄く笑いながら答えた。


『シャトルを使い、自律爆発するまでには、テロ参加者のみ逃げる、君達はエデンと伴に消えてくれ・・・最後の地球からの宇宙人になるんだから、光栄に思うんだ・・・』


『勝手な言い分だな・・俊英・・・』


『私はオロチだ・・その名前は革命の開始と伴に棄てたよ・・・遠野』


オロチは銃をこちらに向けた、涼子が叫び声をあげる

『学園で過ごした、あの時間も捨ててしまったのか?俊英・・・そこまでして起こす革命は・・・地球に対して何をするのだ?手術で再生できる命を、みすみす逃すような事だぞ・・地球は・・・』


大きな発砲音が聞こえた。

オロチは表情を変えずに銃を放つ、僕の右方向の壁に弾は当たった。


『なんの躊躇いも無く、遠野を殺せるぞ・・もう話すな・・耳障りだ』


オロチは館内放送を使い、幹也と北見に呼び掛けた。

『我が革命の邪魔をする、ゴキブリ共・・投降しろ、さも無いとオペレーターを30分置きに殺す、まずは・・・』


ブロンドヘアの白人オペレーターの一人に銃を向けて額に当てた、脳髄が飛び出し白壁に血がこびりついた

室内に叫び声や泣き声が響き渡る。


次に狙われる恐怖、死と隣り合わせの緊張や絶望が入り交じる。


オロチはカウントダウンを始める。


初めに投降したのは、幹也であり、悔しそうな顔をしながら、手を上げて来た。

そして、次の犠牲者を決めていた時に、北見が装機で官制室前まで来て、武装解除して投降した。






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