空の果て星の息吹

未来と過去を紡いで

中央官制室に向かう、研究員とシャトルのクルーの数名がテロリスト側に回っていた。


官制室に近づくと、かってシャトルに居たクルーが銃を向けてきて、悲しい気持ちになる、やるせない思いがココロをつぶす。


装機と生身の人間では、戦力差は歴然としていた。


景との戦闘での、脚のダメージの為に装機を置いて、先に進む事にした。


中央官制室まであと少しの所で館内放送が入る。


『私は、第三の黒き月、極東方面支部長のオロチである・・地球に住む、地球を思う懸命な同志の想いを成就する時が来た・・・愚かな人間達が汚し続けた地球に飽き足らず、人間はさらに宇宙にその触手を広げ汚そうとしている、我々は、地球の再生をし、出来なければ、母なる大地と伴に滅びなければならない・・・その為に、この宇宙にある全ての人工衛星を破壊し、エデンを破壊し、地球の周りに我々の意志であるデブリの壁を作り、地球に人類を押し戻す事とする』


奥歯に力が入る。


『勝手な事を・・・地球を自分達の妄想で、好きにさせてたまるか・・・』


憤りを壁にぶっけて、叩きながら、官制室へ向かった

『我々は、これから実行に移す・・・これは我々同志と地球の意志だ、蹂躙されて汚された地球の・・・』

官制室の前にたどり着く。幹也や北見はまだ到着していない。


涼子やオペレーターの身の安全が心配になり、監視カメラにわかるように、話した。


『俊英、決着をつけに来たここを開けてくれ・・全世界へ向けた宣誓布告が終わるのを待ってやったんだ、もし開けないのなら、全力をかけて、機能を停止させる・・開けてくれ』


『フッ・・相変わらず素直なバカだな・・・何の策もなくただ、殺されに来たというのか?』 


『あぁ・・・俊英、話をさせてくれ、それが終わったら殺しても構わない、ただでは死なないが・・』


『いいだろう、かっての友達への礼儀だ・・・幹也や北見への、取引にも君はなるからな』  


オロチは官制室の扉を開けた。


オペレーターは官制室の隅で固まっていた。


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