空の果て星の息吹

虹色アフター

水中での練習用水中装機(セイレーン)の操作も徐々に慣れてきていた。


水中では体の動きも限定されるし、極度の圧迫感もあるが、今まで生活した環境と違うという概念を外した時に、スムーズに動けた。

プログラムを替えて予測行動を組み入れた結果も多少はあった。


プログラムはユイとシンと考えて組み合わせて作った特にユイのプログラム構築には助けられた。


実技は練習用装機の数からグループ単位を別けて行っているために、他のグループはどんなレベルなのか解らなかった。


シンやユイから聞いた話くらいだった。


夏に入る前に、各クラスの枠を外して3チームを一組としてエントリーして装機操作の優秀者を決めるとの事が学部の連絡として携帯にメールで入ってきた。


つまり、言い換えればこれはエデン選抜の為の査定なのだ。


3人1チームなのでユイとシンで組みエントリーする事になった。


練習用装機のシミュレーターと、放課後の短い時間のみ実際に操作して、互いの技術をみがく。


ユイの動きは無駄が無く的確で、シンは武骨でパワーがある動きである。 


プログラムの再構築、追加修正を繰り返す。


ユイのプログラム知識に助けられながら、難題にぶつかると、シンのキャラクターに助けられた。


放課後のシミュレータ室はエントリー者達で賑やかで

授業の合間に練習用総機を使って訓練や調整を繰り返す。


シンはバンドの練習があるのでたまに二人になることがある。


『水中抵抗のプログラム修正をもう少し押さえてもよいかな?』


『うん、確かに過敏すぎてもね・・運動伝達ロスにつながるしね・・』


ユイは髪をかき揚げながら計算式をつぶやいていた。

やがて、閉校時間になるのでシミュレータのシステムダウンして、プログラムディスクを外した。





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