空の果て星の息吹
ユイとシンと戦術の最終打ち合せをしながら、ユイは今までの試合から、相手チームの解除キーの隠し場所を確率で出し、おおよその検討を出した。


ユイは小型パソコンを開いて、プールの下部のマップをデータ化したものを出した。


『あくまでも確率的にいくと、この真ん中右のエリアが高いから、やみくもに探すよりは優先的に探すのは良いかもしれない』


シンは撹乱担当になり、敵の動きを牽制。
僕がキーを探す事になった

試合の出番が近づき、スタンバイに入った。


白くマーカーの着いたセイレーンに乗り込む、独特の圧迫感に支配されながら、セイレーンを起動する。


サブモニターには、ユイの戦術マップが表示される。

互いに肩を叩きながら、水中に沈んでいく。


水深計、酸素残量をチェック、試合の開始を待った。上手く動けるか・・・自信が無くなるが・・・やれる・・・


相手チームリーダーは実技で僕と同じ班の坂田勇一(さかたゆういち)だ。
坂田は、素早い動きよりも堅実に行動をするタイプで急がば回れを地で行くようなタイプ。


やがて、閃光灯が灯り試合が始まる。


シンと中央のエリアへ急ぐ操作はユイのプログラムのアップのおかげてスムーズに動きが伝わる。


センサーに敵チームが映り始めた。


中央エリアには様々な残骸の様な箱やら柱やらがあり探し始める。
視界が濁り悪い・・・


初めの予定どおりにエリア右から捜し出す。
中々、見つからないが残骸の様なものを丁重に見る。

シンは敵チームのアタッカーを撹乱、敵は惑わされていた。


やがて柱の影にあった解除キーを見つけて、相手チームの解除端末に急ぐ。


ディフェンダーが守る端末に近付く。
床を蹴ながら、速度を上げる、、敵ディフェンダーに捕まりそうになるが、瞬間的に避け解除キーを差し込んだ。


『やったね・・・』


何とか第一試合は制した・・・・


第二試合は敵チームが先に中央に着くと、二機とも僕をマークしだした。

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