空の果て星の息吹
学園の理事長やら自衛隊の感謝状の表彰式の申込みがあったが、こんな状態なので式は延期になった、あとユイと二人でないと意味はないし・・・


ユイはどうしたんだろうか・・・ユイの優しい表情を思い浮かべた。


そんな事を思っていると、シンと涼子が入ってきた。

『よっ!英雄、気分はどうだい?』


シンはフルーツ山盛りの籠を抱えて、日焼けした浅黒い顔をくしゃくしゃにして笑いながら挨拶した。


涼子は心配した顔で覗き込んだ。


体は所々痛むが、問題が無くて元気な旨を話すと、涼子は安心した顔になった。

『ソラ、みずくさいよな・・何で俺等もテロ討伐に参加させなかったよ?』


冗談混じりに話した言葉も何となく嬉しかった。


暫らくすると、伯母が病室に戻ってきた。


事件の話を聞き、東京から飛んできてくれたのだ。


伯母と久しぶりに会った涼子は夏の花火の話を思い出し盛り上がっていた。


戒音も遅れて来てくれた。

病室が賑やかになり、伯母も嬉しそうだった。


『シン・・・月夜野さんはどんな感じ?』


何気なく聞いたつもりが、シンは困った顔を一瞬してから。


『元気だったよ・・・たいしたことないよ体、心配すんな、お前はまずは自分の身体だからな』


病人の僕の肩を強く叩く。

病室が笑いに包まれた。







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