ユピテルの神話

†雨って何だろう…


†雨って何だろう…



ワン!
『――じぃちゃ~ん!?森のじぃちゃん!俺とお話しろッ!』

ザワ…
『…おや、コン。一人とは珍しいのぅ?ハルカは一緒じゃないのかの?』


『おぅッ!ハルカ学校で、俺様つまんないから来てみたッ!なぁなぁッ聞きたい事あるんだッ!』

『…ふふ、何じゃ?』


『ユピテルのお話のー、「雨」って何だッ?旨いかッ?』

『おや、そうか。コンは雨を知らんのか。』


『――知らんのだッ!』

『そうじゃな…、今はなかなか降らんから、皆も知らんかもなぁ?当時は…ユラが哀しみ泣くと雨が降った。ユラが哀しむ事も最近無いからのぅ…。』


『…でッ?』

『…お前さんの属性は、確か「火」じゃったな?雨…、コンは嫌いじゃろうなぁ?』


『なんで?旨くないのかッ?』

『…はは。雨は、水なんじゃ。空から水が降ってくるんじゃよ…?』


『…げーッ。嬉しくない!でも俺様、お水入れたもんねッ。ほら、俺ってば口から火を出すじゃん?顔が水につかなきゃ平気って事が判明ッ。強~いッ』

『…雨は、顔にもつくなぁ。』


『……じゃ、嫌い。』

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