ユピテルの神話


まだ終わっていません。

村人たちは次から次へと、順番に眠りについていきました。

そして、

7日間、
高熱を出し眠りについた後。

目覚めると…
背には、七色の羽根。

エマだけではなかったのです。


あの日…、
瓦礫に埋まった人々を救っていた、七色の光。
それらは僕じゃない。

彼ら村人たち自身が発していた、不思議な力だったのです。


皆の背中が、
僕と同じになりました。

不思議な力までは、全て同じではありません。

僕のように、『想いの込めた言葉が真実になる』わけではありませんでした。


村人たちは少しの時間、
羽根を使い、
空を飛べる様になりました。

少しの時間、
エマのように…
それぞれに何らかの力を使える様になりました。

小さな、些細な力でした。


人々はこの不思議な力を、
「魔法」と呼びました。


『――ユラ様が、無力な我々に「神の力」を分けてくださった!素晴らしい力だ!』

皆がそう喜んでいました。
僕は素直に喜べません。

偶然の事なのです。

原因も理由も、
誰にも分からないのです。

皆にとって本当に良い事だったのか、不安でした。


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