〜花魁〜

「空…？ごめんね？辛かったでしょう…？お母さんなのに、分かってあげれなくて…ごめんね…」


そう言って、空の顔を撫でるオカンは
皮肉にも…今まで見て来た中で、一番母親らしい表情で
見てて切なくなった―…。



「光？お母さん…間違ってたのかな？」


『なにが？』


「あんた達の事…、引き離したりしなかったら…こんな事にならんかったのかな…？」



オカンの言葉に、何も言い返せない俺は
きっと…心の何処かで、オカンのして来た事が
正しいって分かってるからだろう…。




「今日は、母親としてじゃなくて…あんた達２人の話が聞きたいな―…。その方が、空も喜ぶと思うし…。」


『えっ、』


「いつから好きだったの！？馴れ初めくらい教えなさいよ！！空だって聞きたいって言ってるわよ？」


『そんな事…言えっかよ…。』


「あらあら、一人前に照れちゃって！！」



そう言って、無理して笑うオカンの言葉に

素直に甘えてみようかな？って思った―…。





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