〜花魁〜


「…んっ、」


『蓮さん!!暇やから、帰ってもいいっすか?!』


「暇って!!構へんで〜。俺も帰って寝るー。」



そう言って、眠たそうに目を擦る蓮さんは、俺よりも早く帰る準備をしだす始末。



「せやっ!!明日、休みな〜。僕デートなの♪」


『はいはい〜。刺されない程度に楽しんで来てな。』


「お前の嫌味だけはホンマに直らんなぁ!!」


『一応、心配してんねんけど?まぁ、いいや!!お疲れ様〜。』




――カランカラーン。




ドアの開閉を告げるベルを背に受けて、大和の待つ…自分の家に急いで帰った。



『ただいま〜!!』



玄関を開けると、大和の靴と…もう一つ靴が並べてある―…





『誰か来とん…?』




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