〜花魁〜
『お先でーす。蓮さんも、たまには真っ直ぐ家に帰った方がいいですよー。』
タップリの嫌みを込めて、花の元へ向かおうとした時、
後ろから「お前も、クリスマスやからって暴走すんなよー♪」って聞こえてきた。
『蓮さんみたく見境なくないんで大丈夫ですよ♪笑』
ブツブツ文句を言う蓮さんの言葉を背中に受けて、花の元に向かうと…古時計を興味津々と言わんばかりに目を輝かせて見ている。
『ごめん!!お待たせ。』
「あっ、お疲れ様!てか、この時計…何かいいねー…。ちゃんと動いてるんやから凄い!」
そう言って、表面のガラスを人差し指で優しくなでる花…
『蓮さんの宝物らしいよ。似合わないよね(苦笑)てか、遅いから帰ろー…』
「そうなんや。わざわざゴメンね!」
『うぅん!行こっ』
ドアに向かって振り返ると、視界の片隅に蓮さんのニヤニヤした顔が入って来たけど…
面倒くさいから、あえて知らんぷりして
花と店を後にした。
きっと、明日になったら…おもしろ半分で問い詰められるんやろなー…
そう思ったら、心なしか鬱になる。
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