さよならの十秒前
「あ、西野」

「ここ、参考書コーナーだよ?なんで島井が…」

「失礼な」

私がムッとすると、西野はケラケラと笑った。

「冗談。何、勉強する気になったの?」

「うん、でも参考書、どれがいいのか…」

私がそう言うと、西野は何冊か棚から抜き取った。

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