スーツを着た王子様



「だって、俺の女だもん。」


私の頭を抱きながら、創平さんは言う。


「でも、手は出すな。俺のもんだから。

こいつに触っていいのは俺だけ。
いさぎよく諦めろ。」


次々と私を真っ赤にしてしまうような言葉を言われ、もうゆでダコ状態。



「…ははは。そうっすね。」


苦笑いを浮かべて河合くんが言う。


「なんか…桃ちゃんのそんな顔初めて見ました。

なんか色々…

やっぱ俺じゃ、あなたには適いませんね。」


創平さんはあたりめぇだろ!と返す。


「でも!

もし、あなたが桃ちゃん泣かせてたら、俺、遠慮せずに奪いますから!」


「無駄な心配だな。

俺は桃を一生、離さねぇ。」



…きゃーーー!!


…鼻血出そう。






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