スーツを着た王子様



「桃ちゃん…

なんか色々とごめん。
また友達として…よろしく。」


私は何て言ったらいいかわからずに、ただうんうんと頷いた。


最後にペコって頭を下げて、

いつもの笑顔でニコッと笑って去って行った河合くん。


河合くんが去る前に、創平さんは桃ちゃんって呼ぶのもやめろ!なんて言ってた。





「はぁ〜冷めちまったじゃねぇか、たこ焼き。」


はぁと小さなため息をつく創平さん。


「ごめんなさい……。」


「あ?
なんで桃が謝んの。

さっ!早いとこ場所取ろうぜ!」


さっと私の手を取って、歩き出す大きな背中に抱きつく。


「だいすき…。」


「なんだよ、かわいいな。

そんなこと言われたら、我慢できなくなる。」


「なっ…!!」





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