臆病なサイモン








* * *






「サイモーン!」


昼休憩中。


隣のクラスのダチンコがバタバタと走ってきて俺にダイブ。

昔懐かしコッペパンをかじっていた俺は、思いきし壁に後頭部ぶつけた。

コッペパンが宙を舞う。




「サイモンサイモンサイモーン!」

ぽすっと軽い音がして、俺のコッペパンは隣に座ってたダンゴの机の上に転がった。

最悪。

俺のコッペパン イン トマトスープ。

なにすんだブラザー。

ダンゴの顔を怖くて見れない。

ダチンコは俺の襟首を掴んでがっくんがっくん揺らす。
それを見て、他のダチンコ達も寄ってきた。


「なになに、どったの?」

ぽっちゃりブラザーががっくんがっくん揺らされている俺を哀れみながら、ダイブしてきたダチンコに問う。

ダチンコは俺から手を離し、すうと息を吸うと。




「さあここで問題です!」

叫んだ。

超ケーワイなんすけどコイツ。

スーパーケーワイ。

SKY…ん?

あれ?

やっべ!新語誕生!

スーパーケーワイはスカイ!

SKY

…やばいキタコレ神様降臨。

今日から流行るわーこれ。


…じゃなくて。







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