臆病なサイモン
「…ありきたりな文句ばっかり言わないでよ」
俺がシャーペンをほっぽり出したら、ダンゴもほっぽり出した。
と、思ったらカバンから分厚い教科書を取り出す。
明朝体で「現国」て書いてあるやつな。
「数学はもうやめ。次は現国」
よしキタ。
「俺、ジャパニーズは得意!」
はい挙手ー!
このキンパツも手伝って、俺、国語だけはバリッバリ勉強してきたから。
学年二位取ったこともあんだぜ。
まあ日本人てやぁねなんでも番付しちゃってさなんて普段は思ってても嬉しいときゃ嬉しいよな。な?
まあ、成績でいうとその他の教科との割合が凄まじく偏ってんだけど。
で、ダンゴはダンゴで国語が苦手らしい。
『捉え方なんて人それぞれなんだからわざわざ問題にしなくいいんじゃないの』
いみわかんない。
て、言ってた。
これな、長文読ませたダンゴが発した一言目。
見た目的に文系寄りなんだけど、このあたりマジ理系。
やっぱこいつ予想がつかないとこが恐い。
けどやっぱちょっとイカす。
しかも理解力はあるから飲み込み早いし。
ちくしょうやっぱコイツ、スーパークールだぜブラザー。