セクハラ彼氏は会社の上司
ほんと、こんな性格が嫌になるわ。
もっと強く断れればいいのに、押されたら引けないからなぁ……
「じゃぁ、お願いします」
来た時同様、嬉しい顔をしながら紫苑ちゃんは出ていった。
「はぁー……」
一人になり、また溜息をつく。
紫苑ちゃんのお願いはこうだ。
『おいしお店を見つけたから、今度一緒にどうですか、って紫苑ちゃんが言ってました』
というようなありきたりなもの。
こんなの自分で言えばいいのにっ!!
残りわずかのコーヒー牛乳を飲みほし、仕事に戻ろうと立ったときだった。
「西折さん!」