веst ー恋の詩ー

愛美は階段に座る。



仁奈もその隣に,ちょこんと座った。



『この前の紗夢の持ち物が破かれた時の事なんだけど……仁奈さ,最初は“朝来たらもう…”って言ってたのに,急に変えたじゃん…どうして?』



愛美は,強めに問いただした。



『…実は……里沙ちゃんに,脅されたの…だから,本当の事が言えなかったんだ…』



脅された……?



『なんて言われたの?』



『……この事バラしたら,あんたも………同じ事するよ。…って……』



仁奈は,顔をこわばらせた。



『それに……さっき,里沙ちゃんと話してたよね?』
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