君に許しのキスを
「いい加減にしろって!!」


男の人の声が、突然、あたしの耳にストン、と落ちてきた。



気がつくと、あたしを止めようとした『倉嶋』さんが、
あたしを抱きしめるような格好になっていた。



瞬間、全身に鳥肌がたった。
頭が真っ白になった。

嫌。
その思いが、あたしに声にならない声をあげさせた。
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