君に許しのキスを
「…それで?」

俺は洋平に問いかけた。
沓宮が好きで、告白して、それでどうするのか。

「わかんないっす。
けど、向こうも、好きかもしれない、とは言ってた。」


あの沓宮が?
あれ程に俺を毛嫌いしていた沓宮が、だろうか。
その理由に、妃奈ともに抱えている何かがあるだろう、あの沓宮が。


その変化は、これから起こるであろう何かを予感させ、俺の胸に大きなざわめきを起こした。
< 193 / 301 >

この作品をシェア

pagetop