君に許しのキスを
第29章―君へ―

―side洋平

お久しぶりです。
お元気ですか。
お変わりありませんか。


といっても、何も変わっていないということも、ないでしょうが。
最後に会ってから、4年近い年月が経っているのだから。


いかがお過ごしですか。
どんな毎日を、過ごして来ましたか。


俺のほうは、君の手紙を初めて読んだあの時、本当は君に会いに行こうと思いました。

このまま別れてしまって良いはずがない。
君のことをそんな簡単に忘れられるか、と。

けれど、周に止められた。
今は彼女の決断を受け止めてやれ、って。
それをすぐ聞き入れることは出来なかったけど。
だけど、結局は君のところには行かなかった。


それが正解だったのかどうか、今でもわからない。

だけどもし、あのまま君と会っていたら、
また君を傷つけて、君の言うように、俺もまた傷ついていたかもしれない。
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