君に許しのキスを
そうだ。

校則どおりの黒く長い髪を、さらりとなびかせて、大きな黒い瞳で俺を見ていた。
そういや、スタイルはいいほうだった。

村西…とかいったっけ。



そうだ。
確か、1組の変な名前の奴に、『関わるな』、そう言ってきた奴。
変なこと言うから、適当にあしらったんだった。



…もしかしてあいつ、周りに信頼されるタイプか?
『真面目な優等生』風だし。

もしかして、敵に回すと面倒な奴だったかもしれない。
< 35 / 301 >

この作品をシェア

pagetop