君に許しのキスを
「交換条件?
言ってもいいって言ってるのに。」

その言葉を無視してあたしは言う。

こんな男を放っておくのは、やっぱり危険だから。

「沓宮さんと関わらないでください。」


こんな男と下手に関わらせたら、何が起こるかわからない。

芽は、早いうちに摘んでおかなくちゃ。



するとその男は、一瞬、笑顔を崩し、
「君、やっぱり面倒な人だな。」
と小声で言った。
< 44 / 301 >

この作品をシェア

pagetop