君に許しのキスを
「どうも。」

そういうと彼女はぺこり、と仏頂面を下げたと思うと、すぐにそれを上げ、案内された席へとかけていく。

同じ席に既にかけているのも、恐らくうちの学校の生徒だ。

そうだ。
「クツミヤ」、とかいったか。


二人は何か話しているが、どうやら俺に「夜遊びはするな」といった説教されることを恐れている様子はない。


確かに、昨日今日で何度か話した感じでは、2人共そういうタイプではないのだろう。


というより、あれらの態度からも見て取れるが、どうやら俺を嫌っている。それも2人共。
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