潔癖彼女ノ憂鬱
「…―では、生徒会より挨拶です。」

 それまで静かだった館内が、にわかに騒ぎだした。

 だけど私は、目眩と戦っていて、壇上を見る余裕もなく、目を閉じ俯いていた。

「俺が生徒会長の俊納 龍世(トシナ リュウセイ)です。皆さん、入学おめでとう。

――これからの学園生活を存分に楽しんで貰いたい――…

――――以上」

「さ、堅苦しいのは終わり!!皆、入学おめでとう!!」

堅苦しい生徒会長の挨拶が終わり、今度は明るい声が場を盛り上げている。

待ちわびた様に今まで外に居た在校生が合流し、更に密集密度が上がった。

「それでは、毎年恒例の行っちゃいましょうか♪」

うぉーだか、
わぁーだか、

 男子の異様な盛り上がり。
 でも、私にはどうでも良かった。と、言うよりも限界だった。意識はとうに飛び掛けていた。


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