最後の恋
初めて逢った時
アタシは、ホステスやってた。
今も続けてる。

その頃、アタシは夢中だったフィリピン人の彼と結婚したばかりで、誰も目に入らなかった。
そんなとき、その店の常連だったゆうちゃんは、友達と現れた。
第一印象?
ない。
ただ…楽しそうに笑う、何も悩みもなさそうな人。
八重歯が可愛かった。
セックスアピール?
ない。

長く付き合ってる彼女がいるらしいけど、結婚してないみたいだよ。
お店の女の子が言ってた。
ふぅーん。

そんだけ。

その出逢いは今から
四年ほど前。

旦那に夢中だったし、
別に他の男、興味ないし。
ゆうちゃんからの、アタシの第一印象。

お店で挨拶に来たアタシを見たゆうちゃんは、
アタシの容姿に目を奪われたそう。
でも、こんな俺に有り得ない…と、見ないようにしてたって言ってた。

何が始まる訳じゃなく、だけど、普通にゆうちゃんは飲みに来てた。
アタシもたまにテーブルに着くことあったけど、別にそれはお客さんだから普通だし。

そんな2人なのに出会ってしばらく後から、昼間電話で話したりするようになった。
ひょんな事…覚えてない。何でなのか忘れた。
だけど、何だかゆうちゃんとの会話は楽しくて。
たまに口うるさい説教聞かされたけど、それはそれで楽しかった。


でも…それは長くは続かなくて、アタシはゆうちゃんの前から消えた。
< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop