君に贈る唄
「ティーチャー来ねえしもう帰っちゃおーぜ」
「ですねーきりーつれーいさよーな…」
さらばじゃ!
「加藤!まださようならっつってねえから」
このやろう…
「はいはい、さよーなら」
うっしゃ、はやく肉屋さん行ってスタジオに行くぜ!!
「あのーからあげ8つください」
「今日は10個で250円よ」
「じゃ10個で」
「うふふ、ちょっとまっててね!」
今揚げてるっぽい音する。
もうちょっと待ってよ。
「きゃっ」
ガン、ガシャーン!!
振り返るとお母さん世代の人が
チャリを倒してしまっていた。
「あー大丈夫ですか?」
「あら、ごめんなさいね…
ボーっとしちゃって」
一緒にチャリを起こした。
一息付いておばさんを見たら、
ひじから血が出ていることに気づいた。
「血でてますよ!あの、」
たしか消毒液とばんそうこうが…
「これつかってください」
「あら、ごめんねえ。ありがとう。」
うへ、こりゃうれしいわ。
…そういえば春人との出会いも
こんな感じだったなー…
春が背負ってたギターケースが
どっかにひっかかってコケて。
常備してるオロナ&ばんそうこうで出会ったのさ。
「ありがとね!桜春高校の子?」
「あ、ハイ、そうです」
「そっか。本当にありがとね。
じゃあ失礼します」
「お嬢ちゃん!出来てるわよ!」
はっからあげ!!忘れてた!
「ありがとうございまーす」
こっからチャリだと10分くらいかな。
うし待ってろghost!