空白な
赤い
あかいアカイ紅い赤い。

辺りは一面の赤。
雨の後の水溜まりのよう。
その赤い水溜まりは数メートル離れた僕の足元まで水滴を飛ばしている。

中心には肉塊。
生きているなどとは到底思わせることはない、生物だったそれ。
もはや動くことすら、話すことすら、思うことすらできない。
故に、生物だったそれは既に肉塊。



それから広がる赤は、まるで一輪の花のよう――――
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