巡る巡る
ドクンと脈打つ心臓。
「…なんで…っ?
…あたしじゃダメなの?」
すがるような女の子の声があたしの頭の中に響いた。
「……好きな子がいるんだ…。」
だから、ゴメン…。
そう続けた高山君。
頭が真っ白になった。
彼に渡すはずだったチョコレート。
握りしめたまま
その場から逃げだした。
「…はっ、…はぁっ…うっ…」
走って走って、
霞む視界の中で、
綺麗にラッピングされていたはずの包みが
握りしめたせいで、皺がよってグシャグシャになっていた。