ハッピーエンド
第1章
そういえば、初めからハッピーエンドなんて期待できる出会いではなかったよね。

ずっと会ってくれなかった。電話もメールもくれなかった。

「あなたのことを、自分のことを、…梓のことをきちんと考えたい。だから少しの間、会うのは止めましょう。」

電話でそう言われたときに、何となく覚悟した。

8歳年上の貴女は、いつかこういう結末を選ぶんじゃないかと思っていた。

けど、やっぱりショックだった。
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