そこから先は
教室につき、自分のつくえにカバンを置くとアキが声をかけてきた。



「お前ら、朝からなんでそんな元気なわけ?」



あたしたちはコイツの事をアキと呼んでいるが、本当は『明良(あきら)』。



男である。



「元気なわけねえだろ。毎朝すっげぇ疲れるし」



あたしはげっそりした顔で答えた。



隣ではアンリが机に額をつけてすでに爆睡している。



イヤ、はえぇよ。



あたしたち三人はいつも一緒にいる。



アキも実は頭がいい。



つまりまぁ、あたしたち三人は学校でやりたい放題なわけだ。



ちょっとくらい無茶をしてもたいていのことは笑ってごまかせるんだな。


他の生徒達も教師達もあたしたちの奇行にはもう慣れたのか、朝以外は特に何も言われなかった。言っても無駄だとわかっているらしい。



賢いね。
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