そこから先は
結局、男が帰ってきたのは夜の7時すぎだった。



10時間以上も何をしていたのだろう。



ひょっとしてこの男、普通に会社に行っていたのではないだろうか。



「トイレは?」



帰ってくるやいなや男は聞いた。



そんなに心配してくれてありがとう。



どうやらあたしの食事は1日に2回のようだ。



男がいない昼間はトイレを我慢しないといけないのか。



まぁ、別にいいけど。



そんな事を考えていると、今日もまたいい匂いがしてきた。



今晩は肉じゃがかな?



あ〜うまそぉ。



この状況…



おかしくないか?



顔も知らない男が作る晩御飯を楽しみにしているなんて。



あたしは本当に監禁されているのだろうか。



なんだか、だんだんこの男とただ一緒に住んでいるだけなのではないかと思い始めてきた。
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