Tactic

side智也

安司と萌のやり取りに、自然と笑みがこぼれ、気づけばトーコに言葉をかけていた。


トーコも、唇を少し緩め笑っている。


胸が締め付けられた。


あぁ、やっぱ、好きだわ、俺。

……トーコのことが。


そう改めて確信させられた。


「あ……ほんと、久しぶりだよな。こういう風にお前と会話交わすの」


「うん。智也の笑顔なんて何年ぶりだろう」


「お前ねー、俺だって笑うことくらいあるっての」

最初はうまく、言葉がでなくて声が震えたけど、次第に自然と思いを伝えられるようになった。



なんだ、俺。


普通に話せるじゃん。


やっぱ、距離置いてた所為かな？