Tactic
トーコは兄貴を好きなんだ。

俺があんな質問をしたから、困っていた。


だから……もう……


「いいよ、忘れて。……何も言うな」


そう、切ない表情でトーコを見つめた。


トーコの困った顔なんて、見たくない。

いや、いつも俺はトーコのこと困らせてばかりなんだけど……。


自分勝手で好きだとも告げられない情けない俺だけれども……。


来てくれた。


兄貴がいないってわかっていても、トーコは俺の所へ来てくれた。


それだけで、俺は幸せだ。


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