Tactic
そんな中、俺の携帯にメールが届いた。


ディスプレイを見つめる。


――学校終わったら、家に来て――


メールは、りえさんからだった。


――わかりました――


俺はそう、返信した。


また、肌を重ねるのだろう。


リエさんは叶さんの浮気で寂しい思いをしているから、俺の肌を求めた。


お互い、うまくいかない恋の傷口を舐めあっているんだ。

だけど、俺は一線を越えられない。

尊敬する叶さんの彼女のリエさんとヤルほど、腐ってなどいない。
< 97 / 305 >

この作品をシェア

pagetop